キャンプ最終日に宮崎、沖縄での充実っぷりが結果に出た内容の濃い良い試合だった。

早速、振り返っていきたい。

野手陣。

D 梶谷隆幸　2-1

一打席目は、ポイントを前で捉えた梶谷の魅力が凝縮されていた二塁打だった。

二打席目の野手正面の内野ゴロで併殺にならない脚力も改めて梶谷を補強出来た事を頼もしく思える打席だった。

毎年大活躍しているのとは違い、特に去年良かった選手なだけに、どんなもんやという気持ちも少し入団時はあったが、色々なものが払拭され期待度だけが大きく膨らんだ沖縄での実戦だった。

深読みし過ぎかもしれないが、1打席目に入る前に間を取り、折れたバットの欠片を拾っていた所に余裕を感じ自分の間合いで入れている証拠やなと巨人というプレッシャーにも上手く付き合えてそうで個人的には安心出来た場面だった。

中島　1-1

甘い球を初球から振りにいけた所に状態の良さが窺える。

代打としても活躍して欲しい選手なので、初球からいける所と1打席で結果を残せた所は頼もしい限り。

走塁を見ても身体が動けている印象。

小林　1-1 1四球

今年言われている力強さが見れた二打席目のヒットだった。

これで肩の力が抜け、オープン戦で正捕手争いが過熱してくれる事を願う。

今キャンプで守備面では存在感を1番示していたのは小林。

打撃では大城、岸田も決め手に欠いているのでまだまだ正捕手は誰か分からない。

内容のある打席が開幕までに多く見たい所。

6 坂本勇人　2-1

右方向意識しての打撃で結果を残すのは流石坂本といった所で、言うまでもないが2番として頼もしい。

2打席目も芯で捉えた見事な当たりで内容は抜群だった。

本人も1打席目のヒットをいつもはこの時期にああいう打撃はできないと語っており、手応えのある仕上がり具合との事。

去年以上の成績は個人的にも間違いないと思っているので、怪我だけには気をつけて不運な事もない事を願う。

尚輝　3-0

結果、内容共に悪く、打撃面で数少ない手応えなく東京に戻る事になった選手の1人だろう。

特に最終打席にあっさり終わったのは印象が最悪だった。

甘い球をファールにしてしまった場面もあった。

キャンプ中の評価やと北村に劣っている印象。

去年の活躍のアドバンテージは無くなったと見ている。

オープン戦での巻き返しに期待。

8 丸佳浩　1-0

いい状態なら見逃せているボール球を空振りといった場面があった。

開幕までまだ時間あるし大丈夫やろうけど、気持ち良く帰京とはいかなかった。

ポジションは確約されている選手なだけに、オープン戦では上り調子になってくるのをじっくり見守りたい。

陽　2-1 1HR 1盗塁 1四球

スイングの軌道が良く、見逃し方も余裕があり自分の間合いで出来ている。

無駄に追いかけていない。

最後のホームランも内からバットが出て、最短距離で捉えた最高のバッティング。

このバッティングを習得出来た今年の陽は、巨人でキャリアハイの成績を残すかもしれないと大きく期待する完璧な一発だった。

この時期の好調さは何度も見てきたが、今年は一味違うと思っている。

レフトの1枠、怪我、思いがけない大不調が外野陣に出ればレギュラー奪取も夢ではないと思えるこの一発までの経緯だった。

7 ウィーラー　2-0

軸足に体重残し強く振れている。

芯で捉えた打席も多い。

去年より内容が良く、期待度は増している。

八百板 2-0

ファールになったが内角の厳しい球を芯で捉える能力は魅力。

だが1軍級の投手には苦戦している。

戦力になる為には、もう数ランクレベルアップは必要だろう。

石川　1-1 1HR

厳しい球だったが身体を回転させ、フルスイングしたからこその一発に思う。

素晴らしいバッティングだった。

追い込まれるまでのスイングを見ていても、雰囲気は非常にあった。

沖縄での実戦では右投手からでも結果が多く出た。

代打の切り札になってくれそうな期待感は非常に膨らんでいるが、レギュラーを奪取するかもというぐらいの好結果が続いている。

ただ、その為には守備でのファンブルは余計だった。

外野の1枠を高いレベルで争っていて、ペナント終盤に誰がレギュラー扱いになっているか全く分からないアピール合戦となった沖縄での試合だった。

2 大城卓三　2-1 1四球

1打席目は、ポイントを前に意識していた様で選球は良かったが、変化球に泳がされ空振り2つ。

溜めが効いた打撃ができれば、もっと打撃に期待出来るのだが。

去年でハードルが上がっているというのはあるが、例年よりか内容に期待が持てない沖縄での実戦だった。

打ってなんぼの捕手なだけに、オープン戦での巻き返しに期待する。

炭谷　2-0

特に何も無いというのが正直な感想。

だが構えからタイミングの取り方が変わり感触は良さそうに練習では見えたので、それをオープン戦に入り完全に自分のものとしてくれる事に期待する。

4 北村拓己　4-0

二打席目のセンターフライは初球から振りにいく割には緩いスイングで残念だった。

甘い球を空振り、ファールという場面があり捉えて欲しい所だった。

四打席目は勢いのある直球で追い込まれてから、落ちる変化球を見逃せるなど淡白さは無く、打球が詰まりはしたが強く振れていて内容は良かった。

1軍級の投手とも5分の勝負が沖縄で出来ていたし、後はオープン戦で仕上がってきている投手からどの様な打撃をするのか注目、期待している。

3 秋広優人　3-1 1四球。

内角も早めに開かずに打ちにいけているのが良い。

変化球を待ちながら直球をカット出来ているのも、前日に引き続き良い。

変化球の見逃し方に余裕が出てきた様に思う。

打球の捉え方も良く、内容のある打席を沖縄での実戦でも見せていた。

変化球への対応が日々良くなってきており、1軍に帯同させた価値は非常にあった。

オープン戦でも問題なく結果を残せるとは思っては無いが、思いがけない成長具合で1軍の仕上がった投手に対応してくるとなると開幕1軍も現実味を帯びてくる。

そうなれば、オープン戦で一塁手争いし苦戦するまではペナントでも試合でスタメンとして使っていくのも面白い育て方かなと思う。

5 若林晃弘　3-0

追い込まれてもスイング鋭く振れているのは好印象。

粘り強さもあった。

ただ根負けというか、最後のボール球を我慢出来ず空振り三振というのは他選手と差別化出来なかった。

良い選手だが、レギュラーというイメージが湧かないのはこの辺かなと思う。

誰にも負けない秀でた部分を作ってもらいたい。

湯浅　1-0

甘い球を併殺とアピールという面では最悪だった。

率直な感想として、2軍で抜群の成績を残すまでの成長が無いと1軍戦力として物足りない印象。

まだ居場所は2軍なのかなと思う。

9 松原聖弥　2-2 1四球。

タイプ的にこれ以上無い内容、結果だった。

思いっきりの良さもあり、2打席目なんかストライクボールを全て振りにいく積極性があった。

その積極性がありながら、最後の打席では全く無駄にボール球を振らないなど冷静さもある。

走塁面でも尚輝のレフトフライで二塁からタッチアップと良い試みでセーフになるなど、最高のアピールも有り。

以前インタビューでも語っていた、自分の役割を全うしようというのを体現していた沖縄での実戦だった。

岸田 1-0

あっさりと三振し打席終了したのが残念極まり無かった。

初球からしっかり振りにいけたのは良かったが、そんなんで満足出来る選手では無い。

オープン戦での巻き返しを楽しみにしている。

投手陣

戸郷　3回無失点、2奪三振、2四球

全体的に直球の球威は力通りに有り、特に高めには力強さがあった。

フォークの精度も良かった様に思う。

これだけ力で押していける投球が出来れば、安定した成績を今年も期待出来そうだ。

そんな簡単には打たれないやろう。

3イニング目は制球が荒れ気味で甘い所にもいっていたが、それでも要所で細川からフルカウントで粘られながらも、腕を振って投げられていたのは戸郷の強みが出ていて良かった。

悪くても抑える勝負強い投球は見事だった。

緩い変化球でタイミングを外す場面も有り、ペナントでも効果的な球になりそう。

桜井　2回無失点、1奪三振

中継ぎ起用が決まりどの様な投球をするかと注目していたが、1イニング目は力みなく制球が安定していた印象。

桑田氏の言うライン出しが出来ていた。

2イニング目はピンチを作る所までは制球甘々で、3安打で無死満塁のピンチを招いたが、無失点という結果は非常に良い。

ギアがやっと入ったという印象。

俊太の初球以降は腕の振りも良くなり、力ある球を投げており変化球の精度も良かった。

鬼の形相や力みが桜井を復活させたキッカケになったが、今は無駄なものを省き気迫やなく技術で勝負出来ているのは頼もしい。

中継ぎ、ロングリリーフとして期待度は高まった。

高梨　1回無失点、1奪三振

スライダーがキレキレで直球も力があった。

制球も安定感抜群。

悪い所が見当たらない。

大竹　1回無失点

制球も良く変化球のキレも抜群で簡単に3凡に抑えた。

低めに丁寧に投げきれていた。

ランナーのいる場面での投球をオープン戦では見たい。

ビエイラ　1回1失点　1四球

荒れ球ではあったが持ち味でもあるし、許容範囲内の制球やったと思う。

1イニング1四球で文句言うても仕方ない投手。

直球に強さは有ったので、順調に開幕に調整出来ているだろう。

直球で空振りが取れて無かったのは時期の問題やという見立て。

中川　1回無失点 2奪三振

1球目以降、無駄球すらない最高の投球。

セットアッパーで多くの試合で肩を作るより、抑えで登板数を下げられるメリットの方が大きいやろうから、どっちにせよ完璧に抑えられるレベルの投手やからこそ抑えで1年間やってもらいたい。

結果、立場がより中川を最上級の投手にさせたなと思う。

貫禄ある圧巻の投球だった。

対外試合4連勝で帰京と気分も良いだろう。

オープン戦でのポジション争いがまた楽しみですな！

以上。

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