原監督が通算1100勝となったこの試合。

これぐらいで刻むべきかと思う程立派の成績。

そんな日に見たネットニュースで梶谷を監督室に呼んだ話を見た。

簡潔に書くとこのカードの初戦はスタメンを外すと全体LINEで伝え、苦しんでる中で努力はしてるがやっている事は変わっていない様に見え、もっともがかないとあかんとスタメンを外す理由を説明しようと監督室に初めて呼び入れた。そこで説明後その件にどう思うか尋ねると、試合に出たいと答えた梶谷をヨシッ、分かった！と即スタメンに変更を決断したとの事。

この臨機応変さ、それに振り回された亀井との信頼関係の築き方、何より梶谷の気持ちを最大限に汲み取り活かす人心掌握術は名将そのものだと改めてどえらい監督やなと再認識したエピソードだった。

その梶谷はこのカードで9-7と結果で決断に応えた。

組織として強さを感じ、より今季の期待度が高まった。

デラの件についても、彼ら家族にとって大事な事と尊重し送り出したとの事。

同じ送り出すのでも、人として力になりたいと思わせて行かす所に原監督の魅力が詰まっている。

前座が長くなったが、どうしても触れたくて。

この試合を初回から振り返る。

1回表 高橋

京田へは初球ヒヤッとする甘さやったが、それ以外は制球厳しく3凡。

ボール先行になった次のストライクボールが厳しくいけている所に高橋の成長がある。

1回裏　福谷

松原、逆方向に打った瞬間一発と分かる当たり。

速球に振り遅れていたり、低めの厳しい変化球をぎりぎり当てた後にタイミングばっちしに高めの直球を対応出来るのが魅力。

打席内でタイミングを修正出来るのは松原の成長した所だと感じた。

小力も変わらずあり頼もしい。

坂本、状態が上がってきたのが分かる右方向への長打。

梶谷、復調してきて結果も伴うようになってきた。

外角をヒットに出来たのが、不振期を脱したのかなと嬉しい所。

無死二塁から1人目で追加点をあげられたのは大きい。

隙をついた走塁は結果アウトに。

ノーアウトだけに痛いアウトやが、岡本の状態を踏まえると狙いにいった値打ちもあるのかなと。

善悪の判断は難しい。

若干、ランナーがいる方が岡本への警戒心が強まりチャンスボールがくる率が高まったかなというぐらい。

ランナーが居なくなり、福谷が立ち直った様に見える投球をしていたのは不気味だった。

2回表　高橋

アリエルへ高めに抜けた変化球をヒットに。

シングルで済んだ事にツキがあったと捉えるべきか。

高橋周にも連打されたが、あの当たりなら香月には取って欲しかった。

阿部へ四球だけは避けないといけない場面。

3Bからフルカウントまでは整えてきた。

だが、決め球の制球が狂い四球。

最悪を避ける配球がスクリューで良かったのか疑問に思う大城のリード。

木下が初球を凡フライというのは非常に助かった。

根尾、直球で空振り取れる球威があるのは自身を助けている。

犠飛はお互いに最低限の結果。

ここを最少失点で切り抜けた高橋の粘り強さは、求めている通りのもの。

最悪の四球がありながら、同点すら許さなかった事でまだ巨人ペースで試合を進められる。

2回裏 福谷

大城、追い込んでから内角の厳しい所をボール判定してくれたのは福谷が乗っていくのを回避出来たと思える所でラッキーだった。

それを最大に活かす、センター前ヒット。

香月、ファーストスイングもフルスイングで自分の間合いを作れるのは魅力。

甘い球を逃さず長打。

かなり頼もしい選手になったもんだ。

主力のコロナ離脱が巨人に大きな戦力を生む事に。

増田、追い込まれた球を見逃せる選球眼が欲しい。

だが、三振しなかった所は今後も期待したくなる所。

次がピッチャーの高橋やからこそ、ギャンブルスタートのサインを出すべき場面やったかと。

リスクはライナーゲッツーだけなんやから。

これが無得点に繋がらない事を願っていた。

松原、フルカウントになった球を選球出来たのは見事。

結果、センター返しで2点タイムリー。

これは大きかった。

甘い球を捉え損なわない所、甘い球を待てた粘り共に最高の仕事っぷりだった。

ホームラン後しっかり叩きにいった打撃は、己が求められている事をしっかり分かっている証。

その後盗塁死となったが、仕掛けたタイミングは完璧。2アウトで坂本が追い込まれていた場面だったのでなにひとつ痛くなかった。

3回表 高橋

大島へ内角直球の制球良し。

細かい事言うとキリがなく、あそこを打たれては仕方ない。

ここからの投球の方が大事。

京田に対してもだが、今日は全体的にも左打者の内角の制球が安定している。

ピンチになりすぐ1アウト取れたのは良かった。

福田を糞ボール球のスクリューで三振を奪えたのは助かった。

ここまでくれば、流れ的にも無失点で切り抜けたい所。

アリエル、高橋と審判の相性の良さを大城が上手く利用できている。

決め球の変化球が逆球となったが、予測つかん所にいった為抑えられた。

相手の拙攻と大城のリードが無失点に繋がった。

ここを無失点でいけた事で確実に落とせない試合になったやろう。

3回裏 福谷

梶谷、甘い球を逃さない状態に。

好調というより、力通りの活躍を出来る様になってきたのが頼もしい。

今季初ダブルスチール成功。

個人的にこれがあるのをこの時は忘れていた。

見事にええタイミングでサインを出すなと感心しきり。

亀井の避け方も最高に上手かった。

梶谷のスタートも完璧に決まっていた。

昨日も言ったが、これだけの打力で走れる選手の加入は大きい。

4回表 高橋

球数が決して少なくない中、先頭の初球凡打は助かっている。

阿部に巧くインローを捉えられたが、亀井の守備位置が抜群。

こうゆうのが、迷いなく今後も同じコースに投げ切れる事に繋がる。

木下も早打ちと球数調整出来たイニングだった。

4回裏　福谷

立ち直った福谷の投球。

その前に5得点出来たのは、巧い攻撃だった。

5回表 高橋

巨人にツキがあるなぁという、大島の長打とならなかったベース当たりヒット。

テンポよく難なく無失点で終わらせる。

好調では無いと思うが、序盤の粘り、中盤のテンポの良さで心配しなくて良い投球になってきた。

5回裏 藤嶋

ピッチャーが代わった所で簡単に3凡で終わらせない梶谷のヒットは価値が高い。

巨人が押しているという雰囲気が継続された。

6回表 高橋

福田の当たり、岡本なら取って欲しい所。

これを見るとどっか身体を悪くしているのかもしれないと心配になった。

アリエルの正面の難しいライナーを亀井が好捕。

守備位置といい、まだまだ頼りになる守備力ですな。

高橋に直球勝負で三振を奪える素晴らしい球威。

この回ぐらいから直球がもう一段階走りだしてきた。

阿部へ3Bになっても四球を出さなかったのは、大きく成長している所。

安定感がついてきた。

6回裏 藤嶋

亀井、高めの球威ある直球に振り負けない所を見ると、状態は上がってきていそう。

大城、変化球、直球問わず追い込まれて厳しく投げられても簡単に三振しなくなったのが今年1番分かりやすく良くなった所。

香月、この打席でも選球眼の良さを見せていた。セットアッパークラスにこの見極めが出来るのは大きく育ちそうな予感がし期待度が高まる。

7回表 高橋

木下にインローの直球でバットを折った。

その欠片が飛んできながらも、落ち着いた岡本の守備は長年レギュラーを張っているだけある。

井領へ3Bから四球を出さなかったのも、前の回に続き良かった。

三振ゲッツー、バッテリー共に見事。

7回裏 橋本

最高の投球をされ3凡。

だが松原には厳しい球ではあるが、あれをファールで逃げられる打者になってもらいたい。

モイネロに対応出来る打者を作るには、橋本との対戦は少し役に立ちそう。

ええピッチャー。

8回表 高橋

尻上がりに良くなってきた直球がこの回も効いている。

京田の当たりを梶谷好捕。

走攻守頼もしい選手やで。

こうゆう守りが長いペナントレースでは他との差となり効いてくる。

福田へ決め球低めに丁寧に投げ、抑えられた。

昨日の畠より、完投出来る可能性が非常に高い終盤の内容。

8回裏 谷元

梶谷、流石の固め打ち。

去年までの怖かった梶谷そのものの活躍ぶりだった。

岡本、このカードの初戦で待ち方が良くなっている打席があり、この3戦で打つと見ていたのたが思い通りにはならず。

ここまでくると身体が悪いのかと心配になるが、1年このままというのは無いやろうと、静観していたい。

9回表 ビエイラ

高橋の完投より、デラなき1ヵ月弱をビエイラにカバーしてもうべく9回お試し登板という所かなと。

個人的にも興味深い、セーブシチュエーションでは無いがビエイラのストッパー起用。

160キロ近い球をアリエル、高橋にタイミングを合わされているのが気になる。

まぁ確率的に2連打ぐらいは1軍のプロ相手ならあり得るやろうけど。

阿部へは力勝ち。

石橋へ決め球は変化球。

まぁあれだけ速い直球見せられたら、精度がそないでも緩急だけである程度抑えられそうに思う空振り三振だった。

根尾へ変化球で追い込む。

これがストライクに入るのはそれなりに期待出来る所。

最後、完璧な所から曲がり鋭いインローのスライダーで空振り三振。

まぁ、ええんやないやろかという今日のビエイラの投球。

四球と連打の組み合わせがない限り、あんな球を得点するまで打つのは困難に思う。

香月、松原の活躍ぶりが非常に目立っている。

内容も抜群。

スモーク、テームズとポジションが被るのが勿体無く感じるほどに。

チームとして、この助っ人2人を使い試すのは絶対にせなあかん事。　

順調に明日からの2軍戦で動けていれば香月、松原はスタメンから外れるやろう。

松原は丸がどのタイミングで1軍に戻ってくるかによるが。

だが期待外れやった時に、香月、松原がいるのは頼もしい限り。

難題ではあるがその間も調子を維持していてもらいたい。

スモークが抜群に良くて、香月もこの調子やと岡本がレギュラー定着後初めてスタメン落ちの危機がくるかもしれない。

その未来は明るく無いので、次のカードでの復調を期待する。

以上。

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